Nokiaの戦略

明日の授業のために、ノキアNokia)のケースの予習中...

今まで知らなかったのだけど、Nokiaはもともと紙やタイヤ、ケーブルを主力製品にしていた企業だった。
1970年代の戦略として成長分野である電子機器に進出して、この時期に、軍からPortable Radio Telephoneの発注を受ける。
その後1983年から、Salora(フィンランドの家電企業)、Televa(フィンランドの電気通信企業)、Ocianic(フランスの家電企業)、Standard Electric Lorenz(SEL: 西ドイツの家電企業)を次々に買収して成長。このときの主力製品はテレビでPhilips(オランダ)やThompson(フランス)とヨーロッパ市場で競合していた。
その後、日本や韓国からの製品に押されて家電事業が苦しくなるのだけれど、1992年頃から事業の主軸を携帯電話と通信機器に移して今に至る。

ヨーロッパの国際企業

Nokiaフィンランドの企業なのだけれど、買収を繰り返した結果ヨーロッパの事業規模が大きくなって、実質的な本部機能をジュネーブ(スイス)に置いていたらしい(今はどうなのか不明)。これは、フィンランドスカンジナビアの市場規模が小さいことから戦略として国際展開が必要だったからなのだけど、どうやって多国籍企業の経営を行っているのだろう?言語は?
日本で例えると、シャープが韓国の企業と中国の企業を買収して、実質的な本部機能を一番市場の大きい中国に置くようなもの。日本企業が、こういった形のグローバル企業を運営できるかというと、難しいと思う。日本企業の海外子会社や、外資系企業の日本子会社はあっても、そのどちらでもないような無国籍のグローバル企業は成立し得ないのではないかと思う。
これには、言語が関係していると思っていて、英語が共通言語として使えるヨーロッパと、それぞれの国が強い自国語を持っている東アジアの国では、状況が違うのだと思う。

地元では強い

Nokiaは、本拠地の北欧ではシェアが大きく、利益を稼いでいた。
これは日本でも当てはまると思う。海外に出ると、日本とはモノの作り方やパッケージングやいろいろなところが違うと気づく。NokiaやEricssonが日本でシェアを取れなかったように、日本企業にとっても地の利というのはかなり大きいんじゃないかと思う。これがいいのか悪いのかは別にして。

選択と集中

Nokiaは成長分野にリソースを集中させて、非採算分野を切り捨てた結果、事業内容がまるで変わってしまった。
日本企業はこういったことがうまくできないと思う。最近、負け組同士を組み合わせた合弁企業が増えているようなきがするのは気のせい?