人材プールとしての日本企業

今、マネジメントについての授業を受けている。
その中で「仮に3人でパートナーを組んで新規事業を行うとしたら何をする?」という話題でディスカッションして、生徒3人の役割を適当に決めたら、営業担当がいなかった(これではダメですね...)。
そのときのインド人講師からの提案は「じゃあ、営業担当のマネージャを雇うことにして進めよう」。
なるほど...そういう発想になるのか。

外部から専門家を雇うことを思いつかないのは、日本企業に勤めているせいなのかな...そこで、思い出したのがid:elm200さんのエントリ。

日本の組織はなぜ人を切れないのか - elm200 の日記

今勤めている会社について考えてみても、組織が必ずしも目的に沿って機能していなくて、会社が一種の「人材プール」になっている状況を感じる。これは、いいのか悪いのか単純には判断できないけれど、日本企業を特徴づけていることだと思う。

プラスの部分

優秀な人材を逃がさないですむ

このメリットが大きくてうまくいっていたのだと思う。組織が完全に職能別になっていて、必要な人材を必要なだけ必要なときに雇うようにしたら、優秀な人材であっても、担当するプロジェクトや仕事が無くなったら外部に放出(解雇)しないといけない。日本企業で優秀な人、出世する人はいろいろな部署を渡り歩いているけど、それが成り立つのも会社全体が1つの「人材プール」になっているから。

マイナスの部分

組織が機能的に作られない

達成すべき「目標」があって、それに従って組織を作るのではなくて、「いまいる人」でやれそうなビジネスを考えようとする。だから、組織が掲げる目標(部署名とかね)とそこにいる人材に齟齬があったりする。

プロフェッショナルになれない

「人ありき」の組織だから「たくさんの人を養える」ことがいいこと。それで、会社は「たくさんの人を養える」ような仕事ができるリーダーになることを期待する。だから、マネージャーになるしかキャリアパスがない。

他にもいろいろあると思うけど、今日はここまで。